2025/05/08 11:14

都市近郊の小さな農園が、環境に配慮した持続可能な農業で人々の心と食卓を豊かにしています。今回取材したのは、横浜市金沢区にある「永島農園」さん。最寄駅は京浜急行線「金沢文庫駅」で、駅から徒歩約17分。バス停からは徒歩1分というアクセスの良さも魅力です。
500年という長い歴史を持ちながら、外資系金融マン出身の現当主が新しいチャレンジを次々に打ち出し、地元の人はもちろん、全国の食通・きのこ好きからも注目を集める農園です。

「化学農薬不使用だから、軸までおいしい。まずは一度食べてみて!」

今回、インタビュアーの私がお話を伺ったのは、代表・永島太一郎さん
太一郎さん(以下、太):「いらっしゃいませ! ここが直売所です。毎朝ここで採れたてのきのこや、干し椎茸・干しきくらげなどを販売しているんですよ。」

Q. 永島農園のきのこが特別においしい理由は何でしょうか?

:「一番のこだわりは無農薬ですね。椎茸もきくらげも菌床栽培という方法で育てていて、**化学農薬は一切使っていません。**当然害虫などのリスクはあるんですが、そのぶん消費者の皆さんに安心してお召し上がりいただけます。生で焼いて食べても、軸までおいしいですよ。栽培期間中は日光も取り入れていて、“おひさまシイタケ”とも呼んでいます。」

Q. 椎茸やきくらげ以外にも商品を展開されていますね。

:「ええ、干し椎茸や干しきくらげを使ったスープやパスタキット、自宅で育てられる椎茸栽培キットも販売しています。菌床ブロックをお家に置いておくだけで、数日後には立派な椎茸が収穫できるから好評なんですよ。お子さんの食育や、離れて暮らす親御さんへのプレゼントにもおすすめです。」


「CO2フリー」をめざす、新たな挑戦

永島農園のもうひとつの特徴は、環境負荷を抑えた栽培に力を入れている点です。

Q. どのような形で環境配慮を進められているのですか?

:「ハウスの電力を太陽光エネルギーでまかなう仕組みを導入したんです。クラウドファンディングを活用して、短期間で目標額に達成できました。今は椎茸やきくらげを乾燥させる際の電力も、基本的には再生可能エネルギーで賄っています。CO2フリーの『地球にもやさしい椎茸』をつくりたいと思って取り組んでいます。」

「地球環境のために何かしたいけれど、どうしたらいいか分からない」という人は多いもの。そこで永島農園の干し椎茸や干しきくらげを選ぶことが、実は気軽に環境活動にも貢献できる方法になっています。


都会の暮らしに“きのこのある食卓”を広めたい

永島農園は地域とのつながりをとても大切にしていて、収穫体験や地元イベントにも積極的に参加しています。

Q. 地元の反応はいかがですか?

:「『こんな近場で椎茸狩りができるなんて!』ってよく驚かれますね。金沢区って海のイメージが強いかもしれないんですが、実は山側も自然が豊かなんです。休日にご家族連れで遊びに来て、直売所で採れたて椎茸や干しきくらげを買って帰る。それで家族が喜んでくれたら、これ以上の幸せはないですね。」

Q. まさに“地産地消”ですね。

:「都市農業としての強みは、“近い”こと。そのぶん新鮮な状態でお渡しできるし、お客様から直接『おいしかったよ!』って声をいただけるのがやりがいです。最近はオンラインショップのおかげで、遠方の方にも届けられるようになりました。環境を大切にした食材を求める層も増えてきていると感じます。」


人にも地球にもやさしい「干しきのこ」の魅力

永島農園のきのこは生で食べても絶品ですが、いちばんのおすすめは「干し椎茸」と「干しきくらげ」だと言います。

:「干すことでビタミンDやうま味成分がぎゅっと凝縮されるんです。特にきくらげは国産はレアで、肉厚の食感がくせになりますよ。水で戻して炒め物にしたり、サラダに入れたり。干し椎茸も戻し汁ごと味わっていただくと、だしがたっぷり出て最高です。」

しかも干したきのこは長期保存しやすいため、忙しい人のキッチンにもピッタリ。あるときパッと料理に使える万能食材はフードロス削減にもつながります。今、注目のサステナブルな食生活を実現できるアイテムです。


家族みんなで楽しめる“椎茸育成キット”も人気

永島農園では、きのこを自宅で育てて収穫できるキットも販売中。「育てて食べる」という体験型の商品は、子どもから大人まで夢中になれると評判です。

:「毎日水をあげると、ぐんぐん椎茸が育ちます。大きくなるのが見えると、愛着が湧くんですよね。自分で育てた椎茸は格別においしいから、椎茸嫌いのお子さんもパクパク食べるようになった、なんて声もいただきます。」


地元横浜から全国へ。誰もが「わくわく」する農業を

最後に、代表の永島太一郎さんのメッセージをお届けします。

:「おいしいものを作るのは当たり前として、楽しさわくわく感を大切にしています。農園へは金沢文庫駅から歩いても来られますし、バス停なら『坂本バス停』から徒歩1分で便利です。収穫体験を通して、農産物が“どこでどんなふうに育っているのか”を感じ取ってもらえたら嬉しいです。
また、**“CO2フリー”**を目指して再エネを活用しているところも含め、永島農園の干し椎茸や干しきくらげを選んでくださることが、あなたのエコアクションの一歩になります。ぜひ気軽に食べて、楽しんで、地元農家や地球の未来を一緒に応援してください!」